HISTORY CHANNEL

トップ | 視聴方法 | プレゼント | アーカイブ

ヒストリーチャンネルでは、お宝に熱い情熱を注ぐ男たちに密着した番組を「お宝ガチンコSHOW」と名付け、5つの大ヒット番組を好評放送中!出演者たちの個性的で魅力あふれるキャラクターと、次々と登場するヴィンテージの名品・珍品は必見!

スゴ腕職人が思い出のモノに新たな命を吹き込む!

修理職人リック・デールは、ラスベガスで修理店「リックズ・レストレーション」を経営し、キャデラックからコークマシーンにいたるまで、お宝の発掘、修理、アップサイクルに励んでいる。床屋の椅子でも給油ポンプでも、リックによって生まれ変わったアイテムが明かす歴史はおもしろく、リックの仕事はいつも見所となっている。このシリーズでは、リックの修理店で働く生き生きとした従業員たちにスポットを当てつつ、様々なアイテムが売買され、交換され、形を変えていく様子を描く。これを見れば、修復の過程が分かり、コークマシーンの複製法や1920年代のタイヤの在りかが分かるだろう。ペンの代わりに工具を使いこなすリックが語り手となり、アイテムが作られた時期や理由、それらを使用した人々、そして修理がそれらの価値をどう変えるのかを紹介してくれる。

リック・デールインタビュー

Q:修理工場を始めたきっかけと、勉強は独学だったのか?
 独学だよ。9歳の時に、父が道ばたで見つけたオンボロの自転車をくれたんだ。それで物を大切にするには、自分で作らないといけないって言われて、その自転車を綺麗に直したんだ。その自転車を近所で乗り回した時に感じた誇らしさが、修理工になろうと思ったきかっけだった。それからは、車とかバイクとか、欲しい物は一から全部自分で作った。完成品を与えられたことはなかった。そうやってスタートしたんだ。
Q:修理の仕事に必要な知識はどうやって習得するのか? 
 30年前に、この仕事を始めたんだけど、まず古いコーラマシンを分解して、一週間で修理したんだ。それを何百台もやりながら、方法を覚えていった。そこからコーラだけでなく、段々タバコ自販機やキャンディーマシンなんかをやるようになった。そういうのも一旦分解して、記憶を頼りに組み立てていくんだ。40〜50年代に作られた機械ってのは大体同じような仕組みだから、分解してみるとどうやって作られたか分かるから、そうやって学んでいった。
だけど、この番組が始まってからは、とにかく色んな物が持ち込まれるようになって、毎日違う物を扱わなきゃいけない。そこで、写真を撮り始めることにしたんだ。部品一つ一つを撮って、写真とメモ入りのマニュアルを作った。それでマニュアルを参考にしながら組み立てる。そうやって知識を貯えていった。常に勉強だよ。50代だけど、毎日が勉強で、常に自分自身を向上させている。
Q:これまで修理した中で一番珍しい物は?
 日ごとに珍しい物が入ってくるよ。これまでやった物は大体30〜40個しか存在しない珍しいものばかりだったけど、特に次に修理するのは、1965 World Fair Transporter(’65 世界博トランスポーター)と呼ばれる物で、1964年に未来の乗り物として作られたんだ。ニューヨークの博覧会のために100個程作られて、展示会場で世界中の人が乗ったよ。これを作ったのはコルベットをデザインした会社なんだけど、ファイバーガラスとかを使ったんだ。当時は1時間9ドルで乗れたんだけど、博覧会の後は全部処理されてしまって、もう世界にたった2台*しかない。しかも、どちらも動かないんだ。
トランスポーターは、前輪が2つ、後輪が1つ、前に4人、後ろにドライバーが一人乗って、モーターで動く。後ろのドライバーがツアーガイドとして案内して、前には歌手とか大統領とかの有名人が乗るんだ。それが今直してるやつで、番組でも紹介される予定だよ。これまでで一番難しい物じゃないけど、レアなのはこれかな。
Q:一番難しかった物は?
 一番難しかったのは1969年アメリカ製のサーフボード。すごい長いボードで、全てアルミ製。ブルーミングデールというデパートの創業者が作らせたものなんだ。彼はパドリングをするのが面倒だったから、モーターをつけちゃったんだ。そんなのは初めて見たんだけど、塗装作業は特に問題なかった。でも中のモーターは、世界に20個くらいしかない珍しい物で、修理したんだけど中々動かない。湖に行っては試して、また直しては湖に行って、という試行錯誤を何度も繰り返したよ。中のエンジンが非常に複雑で、エアシステムで空気を後ろに出して毎時5マイルくらいで進むようにできているんだ。これが一番難しかった物だよ。他にも難しいアイテムはいっぱいあるんだけど、これはちゃんと動くようにするのがすごい大変だった。このボードはショールームにも飾ってあって、番組にも登場したよ。
Q:モノを大切にしない現代において、古い物を修理することに対する美学などは?
 モノの作り方が根本的に昔とは違うんだ。消費社会である今の若い人は、一生ものを手にする事がないんじゃないかな。昔の人は、家具を買ったらとても大切にした。それは、高いお金で買った物だし、一生ものだったからだ。だけど今売られている物は長持ちしないから、とても残念なことだよ。番組を通して若い人に伝えたいのは、祖父からもらった物とかは、直してまた使えるようにできるということ。一旦直したらそれは一生使えるからね。そこら辺に転がっている古い物を直して、一生使える物を作るべきだ、捨てるのではなく長持ちさせよう、多少高くても一生使えるんだから、ということを若い人に伝えていきたい。
Q:「ポーン・スターズ」のハリソン家の印象は?
 ガソリンポンプの修理依頼を受けたのがハリソン家との付き合いの始まりだった。リック・ハリソンは、物の売買だけをする訳だけど、僕が修理をすることで、彼は物を買って、それを修理して売ることができるんだ。逆に僕は売り買いはしないしね。だから、お互いに相手がやらない部分をすることで、いいパートナーになっていると思う。僕の成功が彼の成功にもなるんだ。番組を通して自分の信念や哲学を人々に伝えられるってことも僕にとってはとても大切なことだよ。彼はこの業界で僕の良い先輩だよ。いろんな事を学んだ。彼の失敗からもね。例えばリックの店には大行列ができて中々店内に入れないんだけど、僕の店ではそうならないように工夫した。今日も彼の店に行ってきたんだけど、すごい良い奴で大好きだよ。
Q:日本の視聴者にメッセージを。
 実は僕の最初のお客さんは日本人だったんだよ。コーラマシンを買って修理していたんだけど、それを売る事ができなかった。それを買ってくれたのが日本だった。80年代の日本では、リーバイスのジーンズやジャケットが大人気だったんだ。だから日本の皆さんにはお礼が言いたい。
 当時、カリフォルニアのパサデナで開かれるローズボウル(フリマ)に日本からバイヤーが買い付けに来ていた。コーラマシンを50台だったり、とにかくコーラ関連やリーバイス関連のものを買っていて、そのうち僕からも買ってくれるようになったんだ。
 コーラマシンの修理は1983年に始めたんだけど、その頃は職を失ってローンも払えないくらいだったんだ。そんな時に修理したコーラマシンを持ってローズボールに行ったら、買ってくれたのが日本人だった。それから彼らが新品を買い始めるまで、5〜6年ずっと絶えることなく僕の修理したマシンを買ってくれたよ。
 番組をこれからも見てください。第3シーズンは、もっとでっかい規模になって家族ドラマも増えるよ。もっとおもしろくてクレイジーになる。第2シーズンもコーラマシンから始まってどんどん大きい物になっていく。これからも番組を見てね。物を大切にして欲しい。日本ではやっぱり古い物が沢山あるのかな?ああでもこの間の震災でいろいろ破壊されちゃったよね。こんな不況の世の中だし、使えるものは修理したりして、お互い助け合っていくのが大切だよ。